のきさき古本市に出店してみた

11月4日(土)にけやき通りで開催された「のきさき古本市」に出店してきました。なんと結果は黒字!(本の購入原価は除外)。年に一回しかないチャンスで、楽しい思い出をつくることができました。
簡単に、事前準備や当日のことをお話します!

そもそも、 家に収まらないほどの本をもっていた

せまい家にたくさんの本。読書家なら「ある意味」あこがれるシチュエーションですが、小さなお子がいる身としては、これからお子の持ち物が増えてくるのに合わせて、父の持ち物は減らしていくことになります。本も対象から逃れられません。実家にもさらに大量の本が収蔵してあると考えたらキリがない。というわけで、のきさき古本市への出店応募ボタンをポチりました。

いつか読むかも、また読むかも……はいはい、みんなそう思いますよね。でも、あきらめるんだ! もうその本は読み終わった本ダ! 新しい本との出会いと、お子のために本棚を片付けろ! 「いつか」と「また」はもう来ない! そう覚悟を決めて、ばっさりと売り飛ばすことにしたのです。

本をピックアップ!

出店ボタンをポチって、出店料は振込みました。そういえば売る本ってあったかな……? と思って本棚を眺めます。うん、もう覚悟は決めたんだ……と涙をこらえつつ、本をピックアップしていきました。神林長平さん、倉橋由美子さん、西炯子さん、古川日出男さんなどなど、総勢七十冊ほどを抽出。よい本ばかり抜き出した自信があります。というか本棚に残っている本で、面白くない本などなかったのに……。覚悟がゆらぎそうになりますが、ぐっとこらえて本棚には戻しません。

実家にお宝

のきさき古本市の前週に、実家に帰省しました。七十冊じゃ心もとないな、と思って、さらに売る本をピックアップしてくるためです。本箱(実家では棚に並べることすら叶わず、箱に詰めて積んでいます)を開いてみると、やはり希少本(と自分では思っている)がたくさんあります。しかしこやつらも、いずれは片付けなければならないわけで……それが今なのか十年後なのかの差なわけで……。ばさっと、五十冊ほど抜いてきました。

中には、「もやしもん」の初回限定で、かつ完全未開封というナイスアイテムが数点あるなど、なかなかよい発掘作業ができました。よっしゃこれ売れるわ! という手応えとともに持ち出し決定。「グイン・サーガ」の、一巻から百巻までが二冊のでっかい本にまとまっているものがあったのですが、今回はステイの判断を下しました。末弥さんも天野さんも大好物なので、まだ売れないのです。

値段ってどうしたらいいんだろ?

値段の付け方が全然わからず困ってしまったので、行きつけにしているバーのマスターに相談しました。マスターは古本市に出店経験があるのです。「単行本なら、半値を基準にする。売れそうなら上に、そうでないなら下にして、キリがいい数字」とのこと。ブックオフの値段も参考にしたらよいそうです。なるほどわかりやすい。単行本はシャッと値段が決まりました。

文庫や、その他の商品はどうしたらいいんでしょう……? 決めかねたので、「当日、出店している隣の店と合わせる」というスタンスを取ることにしました。こっちが百円で売ってても、隣が十円大放出だったりすると売れないわけですから。そのへん、現場合わせができるよう、値札の台紙を多めに持っていきます。

見せ方は懸命に考えた

この「のきさき古本市」ですが、数年前までは「一箱古本市」という名称でした。その名の通り、「一箱」に入った古本を売るイベントだったんですね。それが時を経て、「軒先」で古本を売るという名称に変わったのですが、まだまだ「箱」で売る方が多いとのこと。うーん、悩みます。よい箱が手元にないし、わざわざつくるのもちょっと違う気がする。とはいえ他の出店者に呆れられるような売り方はしたくない……。

結果、2x4の木材でつくった、家にある小さな本棚をメインに使うことにしました。出店スペースのルールを守ることもできますし、「本好きなら、本棚から選びたいよね」という安直な発想もあります。そして、高さ方向をうまく使えば売れるのでは!? という目論見もありました。結果、この本棚が大活躍してくれました。

そして当日

荷物をタクシーに積んで、出店場所へ。朝の集会を終えたら、即座にお店の準備をします。まだ開始時間には早いですが、さっそくお客様が来たりします。予報通り少雨が降ったので、本棚ごとさっと軒下に下がることも数回ありました。棚形式にしておいてよかった!

この写真の店構えです。キャッチーな雰囲気になりました。

やっぱり座って売るより立ってるときの方が売れるなあ。「岡崎京子と安野モヨコと東村アキコを読むと、女性の恋愛の変遷が分かる」という誰かの言葉を引用してトークしてたら、ブックオカ婦人部のリーフレットをもらったり……。みんな森博嗣さん読んでるんだなー。「もやしもん」初回限定グッズ付きは、買いたいけど旦那様に止められる奥様が居たり……逆に「え!買う!」と瞬で買っていく人が居たり、ドラマあるわぁ。

などなど。

身近なエリアに、読書好きたくさんいたーっていう発見。きっと、お酒飲みながら語ったら、みんな仲良くなれる、という気にさせるイベントでした。そして売上は黒字でした。ちょっとだけです。家に焼鳥を買って帰り、缶ビールでカミさんと祝杯をあげました。文庫はおとなりの様子を観ながら一冊百円にして、結構売れました。

あー楽しかった。来年、とは言わずとも、また出店したいなあ!

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AUTHOR

川俣 拓郎

川俣 拓郎 アシスタントマネージャー

キャッチアップでゆいいつ?の専任ディレクターです。
Raspberry PiやArduinoをはじめとする電子工作を少々たしなむ程度にやってます。
最近はカメラに熱を上げており、お子を撮りまくってはウハウハするのが日々の楽しみ。

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