Web業界、ディレクターの仕事とは、、、?

キャッチアップの武藤です。 2019年に入社してキャッチアップでディレクターとして勤めています。
サムネイル画像はちょうどいいものがなかったので、過去に撮影したよさげな風景写真です。
サラッと書いていますけどディレクターって伝わるんでしょうか。

実はwebに関わりのない方に「ディレクターです」って名刺渡して伝わるイメージがあまりないです。
「何やる人?」「映像とかの人?」などなど職業的にはまだマイナーではないでしょうか。

そんなこんなで今回は「ディレクターって何?」ということをつらつら書いてみようと思います。

ディレクターとwebディレクター

さんざんディレクターと書いていますけど、我々のようなweb業界では「webディレクター」として表現するのが正確です。
そもそものディレクターのもつ意味が広すぎるので、順に掘り下げていくとわかりやすいですね。

今では辞書の内容もwebで検索できるのでありがたいです。
本来の意味であれば監督/演出家/指揮者に該当することがわかります。
(出典: 広辞苑無料検索

英単語のdirectorとして意味を遡れば「指導者/指揮者/管理者/局長/取締役/理事/校長…などなど、幅広い意味合いで用いられているようです。
ざっくりとですが、管理する・他者を引っ張る役職の言葉として定義されていると思います。

そしてwebディレクターとなれば、そのまま上記の人間のweb業界バージョンという位置づけになることがわかります。
いくつか検索していくと厚生労働省が非常にわかりやすい説明を掲載されていました。
jobtagという職業紹介サイトに詳細と紹介動画もあるので参考にください。

【引用】
Webサイトの構築にあたってプロジェクトの受注からサイトの企画・設計、制作進行、運用までの段階で、様々な仕事を指揮する。Webサイト構築の「現場監督」の役割を担う仕事と言える。

出典:厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)

内容がわかりやすくまとまっているのでありがたいです。書きたい内容の8割方は引用元で記載されています。
つまるところ重要な内容としては2点だと個人的に考えています。

1つめは、
決定すること。

2つめは、
指示することです。

 

例え話

新築で家を建てることを想像してください。
通常は工務店なりメーカーの方に相談し、設計・デザイン・設備諸々を確定した後にそれぞれの専門家が作業に移ります。
設計などは建築士の方などが打ち合わせで決定を行い、実際の工事では監督となる人が工程やできあがりを管理しますね。
そういったスタンダードな流れを踏んで住宅ができあがり、晴れて入居できるかと思います。

逆に監督などがいない場合はどうなるでしょうか。
客が大工の方にこんなイメージで家を建ててと依頼し、水道や電気関連の設備もそれぞれにいい感じに設置してくれと依頼したとします。
まともにできあがるでしょうか。
よっぽどの設計力やデザイン力のある人間ではない限り、そのままの内容で家が建つことはないと思います。寸法が間違っていたりそもそも実現不可能な内容だったりすると思います。

webサイトも同じです。
いい感じのデザインにして。使いやすいサイトにして。なんか●mazonみたいにして…
などの依頼を直接デザイナーやエンジニアが受けて良いサイトが作れるのかということです。

デザイナーやエンジニアは専門家なんだから、そういった依頼をこなすのが仕事だろという人もいるかもしれません。
そうです。実際に前述のようなフワッとした抽象的な相談を受け、それに対して誠実に向き合っている方は多いです。

肝心なのはそれがベストかということと考えます。
デザイナーやエンジニアは「つくること」の専門家です。それに対して依頼者の大半は基本は業界のことを知らない人たちです。
(中には同業の人でも「自分たちではできない・わからないから依頼する」ことはよくあると思います。)

経験者の方は共感してもらえると思いますが、規模が大きくなればなるほどこのような相談からの擦り合せには体力がいります。
依頼者も専門家ではないからこそ、わからないなりの表現でいろいろと伝えようとします。
エンジニアなどもそれらの内容を受け止めて、専門的な内容を噛み砕いてわかりやすくして伝え、できる・できないを確認していきます。
そして折角内容を固めたとしても、「やっぱりイメージと違う」の一言で無に帰すのは経験がある方は多いのではないでしょうか。
そのうえででてくる「我々はわからないのだから専門家がリードしてくれなくては困る」というのも担当者の心を砕く上位ワードだと思います。

餅は餅屋に

改めますが、デザイナーやエンジニアは「つくること」の専門家です。
小規模な改修などはシャッとヒアリングして、シャッと作業してしまうのがベストであることが大半でしょう。
ただそううまくいかないことが現実です。
だからこと「決定する人」「作る人」を分離し、お互いの得意分野を活かして効率的に進めることがたいていの現場で行われています。
キャッチアップも当初はディレクターはいませんでした。
案件や人員の増加によって個人個人の負荷が高まった結果、ディレクターを採用して流れをきれいにしようとした経緯があります。

ディレクターのメイン業務は「決定すること」「指示すること」です。
相談を受け付けた際に、「何をつくればいいのか」を決定します。
そして決定事項に対して必要なメンバーをアサインし、「●●を■■までにつくるように」指示をします。

もちろん、「決定」と「指示」のそれぞれに至るまでに必要な要素は多々あります。
それがいわゆるヒアリングや要件定義だったり、スケジューリングやリソース確保…
大きな規模であれば設計や外注への相談などなど、サイトの完成に向けて必要なピースを探していきます。
最も大事なことは最終目標(ゴール)として「●●を■■までにつくる」が定まっていることのため、ここがディレクターの腕の見せどころだと思います。

指示を終えた後は各作業の進捗が問題ないか、各工程の管理を行います。
当然イレギュラーはつきものなので、事前に懸念事項を対策しておいたり、トラブル発生時に即座にリカバリーに入ったりします。
前述のゴールが定まっていない場合、このトラブルに翻弄されてデスマーチへと突入します。

長々と書いていますが、掘り下げたい内容はまだまだあり4倍ぐらいの文量になりそうです。
流石にそこまでのボリュームは読む方もしんどいので切り上げます。

今回の内容で最終的に伝えたい内容としては、ディレクターの存在価値です。
ぶっちゃけ個々人の能力が高ければディレクターなしでも現場はなりたちます。
それでも尚ディレクターの仕事があるのは、そのほうが効果的だからです。
顧客が本当に求めているものを定め、プロジェクトのメンバーの意思統一を行い、ゴールへ最短で進める。
そのためにディレクターが仕事をしています。

とはいえwebディレクターの職務を学校で教わることなどはないと思います。
業界で活躍されている方々も、実際の現場で案件に携わり、その中で四苦八苦していると思います。
webディレクションもデザイン/コンテンツ/システム/運用などと細分化され、なかなか自分と同じ職務の人は見つけられない方が多いのではないでしょうか。
なかなかこの記事を書くのにも腰が重かったですが、書ききれなかった内容を次回・次次回と続けていき、ディレクターになった人・なりたい人の参考になれば幸いです。

採用もしています

キャッチアップもディレクターの採用を行っています。
詳細は上記リンクのページからも記載していますが、システムディレクターとしての人材募集になります。
とはいえ現在もシステムディレクションを行っていて転職を考えられている方はなかなか少ないと思います。
実際には同業他社からの転職よりも、異業種からのスタートでディレクターになった人が大半です。
ガチガチにシステムに関わっていた人も大歓迎ですが、これまでにクライアントとの交渉であったり、チームの指揮を行っていた経験がある方を特に歓迎しています。
なにか気になることがあれば、まずはお問い合わせの関係から始めましょう。
次回があれば宜しくお願いします。

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武藤 海

武藤 海 シニアディレクター

エンジニアの方が気持ちよく作業できるように心がけています。

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