こんにちは!テスターチームの新田です!
突然ですがみなさん、ウェブアクセシビリティのJIS試験ってご存知ですか?
「JIS試験」と聞くと、人が受ける資格試験(溶接など!)をイメージするかもしれませんが、ウェブアクセシビリティの場合は「ウェブサイト自体がJISの基準を満たしているかをチェックするテスト(適合試験)」のことなんです。
この記事では、このウェブサイトのアクセシビリティ向上に欠かせない「JIS試験」について、初心者でもわかりやすいように解説してみたいと思います!(サイトをチェックするのに特別な資格が必要?具体的なチェック項目は?などなど🍀)
D+(ディープラス)さん主催イベント:【クライアントに「誤解なく」伝える】ウェブアクセシビリティのポイント
今回のテーマは、ウェブアクセシビリティ!主にディレクターさん向けのイベント内容でした。
ゆうてんさんのお話が分かり易すぎ&うますぎて、あっという間にセミナー終わりの時間になってしまい!質疑応答もめちゃくちゃ活発で参加者の皆さんの関心の高さを感じられました。
もっともっと聞きたかったところですが、その中でテスターとして気になる話題が出てきました。
それは「ウェブアクセシビリティのJISの対応度を準拠にするにはJIS規格の対応度テストが不可欠です」ということ!
テストといえば私たちテスターにも出来ることなのかな?ってめっちゃ興味が出てきたので調べてみました!
ウェブアクセシビリティの「JIS試験」とは?
⭐️基準となる規格:
試験の基準となるのは、日本産業規格「JIS X 8341-3:2016(高齢者・障害者等配慮設計指針―情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス―第3部:ウェブコンテンツ)」です。試験は、この規格の「附属書JB」というテスト方法に示された考え方に基づいて実施されます。実際の評価ではWAIC(ウェブアクセシビリティ基盤委員会)が公開しているガイドラインも広く参考にされているそうです。
⭐️誰でも実施可能(特別な資格は不要):
「JIS試験」と聞くと国家資格が必要そうとか難しそうなイメージですが、実は特別な資格や指定機関の縛りはないそうです。必要な知識や評価方法を理解していれば、サイト運営者自身で実施しても、サイト構築した会社で実施しても、専門の第三者企業に委託して実施しても良いとされています。
⭐️三段階の適合レベルがある:
レベルA: 最低限満たすべきレベル
レベルAA: 標準的なレベル(多くの行政機関や企業が目標とする推奨レベル)
レベルAAA: 最高水準のレベル
⭐️試験の仕方:
試験対象となるページを選定し、そのページについて目視やソースコードの確認、支援技術や検証ツールなどを用いての細かいチェックが必要となります。
⭐️結果の出し方:
試験結果は、適合レベル(A,AA,AAA)や試験対象ページなどを含めた「試験結果」としてウェブサイト上で公開されることが一般的です。
JIS試験の具体的なチェック内容について
JIS試験がどういうものかなんとなくわかってきました・・・!せっかくなのでもうちょっと具体的なテスト内容を調べてみることにしました。
JIS試験では、「知覚可能」「操作可能」「理解可能」「堅牢」という4つの原則に沿って、全部で61項目(達成基準)が満たされているかを確認します。
→「61項目」はJIS X 8341-3:2016(WCAG2.0相当)の達成基準数です
⭐️見やすさ・聞きやすさ(知覚できる):目が見えにくい方、耳が聞こえにくい方でも、情報をきちんと受け取れる状態になっているかをチェックします。
→画像の説明: 写真やイラストが表示されない環境や、目が見えない方のために、画像の内容を説明するテキスト(代替テキスト)が裏側に設定されているか?
→色のメリハリ: 文字の色と背景色が似ていて読みにくくないか?(白背景に薄い黄色の文字などはNGとされているそうです)
→動画の字幕: 音声付きの動画には、耳が聞こえない方のために字幕がついているか?
⭐️操作のしやすさ(操作できるか):マウスをうまく動かせない方や、身体の不自由な方でも、迷わず最後まで操作できるかどうかをチェックします。
→キーボードだけで動かせるか: マウスを使わず、キーボードの「Tabキー」や「Enterキー」だけで、メニューを選んだりボタンを押したりできるか?
→急かされないか: 制限時間のある手続き(チケット予約など)で、必要に応じて制限時間を延長したり解除したりできるか?
→光の点滅: 発作を引き起こすような、チカチカと激しく点滅する画面になっていないか?
⭐️わかりやすさ(理解できるか):言葉の表現やサイトの作りが複雑すぎて、ユーザーが混乱しないかをチェックします。
→入力フォームの親切さ: お問い合わせフォームなどで入力ミスをしたとき、「エラーです」だけでなく「電話番号の桁数が足りません」のように、エラーが出ている場所が具体的に表示されているか?
→迷子にならないこと: どのページを開いても、サイトのメニュー(ナビゲーション)が同じ場所にあり、自分が今どこのページにいるか分かりやすいか?
⭐️機械にも正しく伝わるプログラム(堅牢):見た目だけでなく、Webサイトの「裏側のコード」が正しく書かれているかどうかをチェックします。
→読み上げソフトへの対応: 視覚障害の方が使う「音声読み上げソフト」でページを読み上げたとき、順番通りに、正しい意味で読み上げられるか?(HTMLが適切に記述されていないと、支援技術がページの構造や意味を正しく理解できず、読み上げる順番や内容が意図通りにならない場合があります><)。
まとめ
「JIS試験」というお堅い名前がついていますが、要するに私たちテスターが普段やっている「このシステム、ちゃんと要件通りに動くかな?」というテストの「ウェブアクセシビリティ基準版」みたいなものなんですね。具体的なチェック内容を見るだけでもウェブアクセシビリティについて学べるな・・・!と感じました!
そして思ってたよりも細かくチェックし、単に見た目を確認するだけではないことがわかりました。
Webサイトを作るエンジニアさんやディレクターさんはじめ、関わる人みんながこれが当たり前の仕組み!って意識できていくとデジタル庁のミッション「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を」が達成できていくんだろうな〜🍀
そうなるように、私も今後自分で出来ることはやっていきたいと思います!